オープンイヤホンなるものを、初めて使ってみた。
一昔前には、耳穴を塞がない骨伝導イヤホンなるものがあったが。
骨を叩いて振動させるなんて、音質は絶対に良くないだろうと思い
『ケッ…そんなベートーヴェンじゃあるまいし、誰が使うかよ!』と
何の根拠も無いし、使ってもいないから、使い心地は全く分からなかったが、
何となく胡散臭い気がして、使っていなかった。
まど・のそとは意外と音楽好きで巷では有名
皆さんご存じの通り、まど・のそとはロキノン系と言われる音楽が大好きだ。
激しいのからエモい?やつまで。
もちろん、のそとオジサンが若い時はヴィジュアル系やメロコア系が大好きだった。
まぁ、ジジイの昔話は置いておいて…オープンイヤホンなる現代の謎の文明についてだ

ロックな十代、音楽に囲まれてない
職場を飛び出した
まど・のそとおじさんは、意外と職歴と人生経験豊富なのだ。
高校卒業後に、若い女性に囲まれた美容師業界が天国の様に見えたので
美容師業界に突入、今のご時世では怒られそうだが…
お客さんも女性が多い、働いている人も女性が多い…
そして、綺麗を目指す女性が終結する美容院は夢の場所だ!
と思って、入ったは良いが…手先が不器用過ぎて、
お客さんのシャンプーをしている時に服をビショビショにする事がしばしばあった。
しかも、お店が終わった後も練習練習で、家に帰る頃はクタクタだった。
美容に対して興味も無いし、髪のセットだって適当なのそとオジサン。
こんなのロックじゃねぇ!俺は音楽に囲まれて居たいんだ!と叫び
3カ月で美容院を辞めた、ロックな過去がある
いや、ロックでもなんでもねぇや…ただの馬鹿としか言いようがない
でも、この『美容院で働いた事がある』と言う肩書は、若い人には魅力的らしく
ちょくちょく勘違いされた十代を過ごした
『え?エクステ付けれるの!?』
『ストパーかけてよ!』
『ちょっと髪切ってよ』
手先不器用だし、3カ月で辞めた俺には何の能力も無いわ!
むしろ、適正が無いから辞めちまったんだから理解してくれ!
しかも、言いたかないけど女に囲まれたかっただけだ!
自分がかっこよくなりたいとか、考えた事ないわ!

音楽に囲まれて居たかったロック青年
そこで登場するのがオープンイヤホンだ。
似たような横文字でよくあるノイズキャンセリングイヤホン。
ノイズキャンセリングはいわば、剛のぼっちイヤホンだ。

強制的に外界の音をシャットダウンして、音のぼっちを強調してくれる。
このSONYの1000XM6の前のXM5を愛用しているのだが、
夏以外に使うなら最高のヘッドホンだった。
イヤーパッドが心地よく密着して、さらにノイズキャンセリングのお蔭で
まるで映画が始まる前の静かな映画館の様な
吸音材で静かになったような空間を音で表現してくれる。
外がどんなに騒がしくても、ノイズキャンセリングをONにするだけで
即座にひとりぼっちの世界に浸れるから最高だ。
だが、夏に使うと最悪なのだ…耳は塞ぐし、密着するイヤーパッドは
ピタピタ肌にくっ付いて、10分で汗だくだ…
そこで気になったのがオープンイヤホンだ…
一体どういうことなんだ?

『耳空いてたら、音なんか聞こえないだろ
そもそも、耳に密着してないなら音質最悪だろ』と思っていたが
レビューを見るとそんなに悪くないし、今年は猛暑続きだし…
た、高いけど買ってみるか!と一大決心。
どういう事だ!?…目の前に巨大なスピーカーがある感覚だと!?
買って、使って理解した…これは高いけど安い。
いや、¥40,000弱は高いんだけど、それ以上の価値があるから実質安い。
イヤホンと言うより、常に目の前にスピーカーがある感じ。
だから、人と話しながらでも使えるし、歩いていても外の音は常に聞こえている。
音質もBOSEらしい低温がちょい強めで高音域が弱い感じだが
クリアな音質で、ピアノ曲を聞いても不快感が無い。
バッテリー持ちも、イマーシブオーディオ設定(音がサラウンドになるモード)で
最長4.5時間、起きてからずっと付けてても午前中は持つ計算だ。
ケースに収納している間は充電もされる(体感で1時間くらいで満充電になる感じかな?)
イマーシブオーディオモードは、正直そこまで感動が無いので
ステレオモード(通常モードで最長7.5時間)で使っている、これでも十分綺麗な音だ。
初めての感覚、音を装備すると言う新感覚

一番感動したのが、日常生活にBGMを付けれる事になった事だ。
今までのイヤホンは言うて、音楽を聴くからそれ以外の音が分からなかった。
しかし、オープンイヤホンはちょっとした日常にBGMをつけられるのだ。
・夜の帰り道、徒歩で歩いている時にチルい曲を流したら都会気分
・仕事終わりにゲームBGMを流しながら帰ると、冒険が始まる主人公
・大自然を前に、ジブリ曲でも流そうものなら、気分はアシタカだ
音を装備する楽しさは想像以上だった
買い始めの頃は、山にキャンプ行ってるのに、
波音の環境音を流すという謎行動をして感動していたものだ。
ぼっちの日常に音楽を装備したら、
いつだって冒険が始まる主人公になれるのだ
